2009年7月25日土曜日

韓国風まぐろ漬け丼s



 どんぶりに入ったほかほかのごはんの上に、たっぷりと味のしみこんだまぐろと卵焼き、のり、ねぎなどをトッピングした一品です。少し辛味のある味がしみこんだまぐろがごはんと合っていておいしく、ねぎやのりなどと一緒に食べると味と食感が少し変わって違ったおいしさを味わえます。サイズはSMから好みのサイズを選べます。

豆知識

今回はマグロについての豆知識です。マグロは全世界の熱帯・温帯海域に広く分布する魚です。海中では口とえらを開けて遊泳し、ここを通り抜ける海水で呼吸するので、泳ぎを止めると窒息するため、たとえ休息時でも止まりません。筋肉内の血管は動脈と静脈が近接する、いわゆる「奇網」(きもう)という構造を持っていて、これで体内の熱が逃げるのを防ぎ、体温を海水温より高く保って運動能力の低下を抑えています。

日本人は古くからマグロを食用とし、縄文時代の貝塚からマグロの骨が出土していて、古事記や万葉集にもシビの名で記述されています。実は戦前まで主に赤身の部分が食べられていて、脂身の部分であるトロは腐敗しやすいことから不人気でもっぱら加工用でした。しかし、冷凍保存技術の進歩と生活の洋風化に伴う味覚の濃厚化で、1960年代以降は生食用に珍重される部位になりました。

過去、米国およびオセアニアにおいては、脂身であるトロは商品的価値・需要が低かったので、日本の商社はトロを安価で購入することが出来たのです。しかし、近年の日本食ブームの影響で欧米でもトロに対する需要が起こり、かつてのような値段では購入出来ない状況になりました。また、1990年代後半には台湾で、2000年代に入ってからは中国で、日本食を中心とした海産物の人気が高まり、中国向けの漁獲が急増しているため、競争はますます熾烈になっているそうです。

一方で海洋の食物連鎖の頂点に存在するマグロは、水銀などの有害物質を蓄積しやすいという問題が指摘されています。アメリカのFDAは、2003年に妊婦のマグロ摂取量制限を勧告しています(6オンス=170g/週)。実際にニューヨーク市では、2007年、いくつかのすし料理店において基準値を越す水銀が検出され、日本でも厚生労働省による同様の見解が2003年と2005年に示されています。

今までマグロは長距離を遊泳すること、成熟に時間が掛かること、小さな傷が死につながるほど皮膚が弱いことなどがあり、捕獲したマグロの稚魚や若魚を養殖する「蓄養」が中心で、卵から成魚まで育てる「養殖」は難しいとされていました。しかし、2002年に近畿大学水産研究所が30年余かけて、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功し、2004年には市場へはじめて出荷されました。近畿大学は和歌山県の大島実験場と奄美大島の奄美実験場で、商業化に向けて研究を続けているのです。

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